ファンコイルの水漏れ防ぐドレンパン清掃と補修・交換完全ガイド

ファンコイルの水漏れ防ぐドレンパン清掃と補修・交換完全ガイド

今注目を集めている ファンコイルの水漏れ防ぐドレンパン清掃と補修・交換完全ガイドについて、多角的な視点を整理して公開しています。

「ドレンパンをきれいに清掃したばかりなのに、数日で再び水が溢れてしまった」というトラブルが現場では後を絶ちません。実は、ドレンパンそのものの汚れ以外にも、見落とされがちな2大要因が存在します。

1つ目の盲点は、空調機ドレン配管の勾配不良です。自然落下(重力排水)で結露水を流す方式の場合、配管には通常「1/100以上」の先下がり勾配が必要です。しかし、長年の建物の微小な沈下や、配管吊りバンドの緩み・変形によって配管途中に「逆勾配」や「たわみ(エアポケット)」が生じていることがあります。管内に水が常に滞留する状態になると、管内でスライムが爆発的に増殖し、ドレンパン側へと水が逆流する結果となります。

2つ目は、天井カセット型FCUなどに内蔵されているファンコイル ドレンアップポンプ故障およびフロートスイッチの不具合です。水を強制的に汲み上げる小型ポンプのモーターが経年劣化でロックしたり、水位を検知するフロートスイッチがスライムに巻き込まれて誤作動を起こすと、汲み上げが停止して一気にドレンパンから水が溢れ出します。「異音がする」「冷房運転停止直後にポコポコと不審な音がする」といった前兆現象を見逃さないことが肝要です。

【プロの結論】空調設備定期点検の判断基準とトラブルを未然に防ぐ管理体制

空調設備のトラブル対応は、事故が起きてから動く「事後保全」から、リスクを先回りして潰す「予防保全」への転換が鉄則です。空調設備定期点検メンテナンスを形骸化させず、漏水ゼロを維持するための具体的な判断基準をまとめました。

【薬品洗浄・延命補修を即座に実施すべき状態】

  • ドレンパン内に指で触れて明確にぬめり(スライム層)が確認できる。
  • 冷房開始時にカビ臭や酸っぱい悪臭が室内に漂う。
  • パン底面に赤錆が発生しているが、裏面への貫通穴やひび割れは見られない。
  • 過去2年以上、本格的な分解洗浄やドレン管洗浄を行っていない。

【ドレンパン交換または本体更新を決断すべき状態】

  • ドレンパン底面にピンホール(微小な貫通穴)が確認できる。
  • 防露材(断熱材)が結露水を吸ってボロボロに剥離・劣化している。
  • 熱交換器フィン自体が腐食し、フィンからの落水がパン外に飛散している。
  • 機器設置から15年を超えており、主要部品の供給が停止している。

設備管理者やビルオーナーは、冷房本格稼働前の「4月〜5月」にドレン通水テストと抗菌剤投入をルーティン化し、万が一の異常時に自動停止する漏水検知センサーの導入を併せて検討することが、建物の資産価値を守る最善策となります。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。