最新の気候予測モデルが弾き出した数値は、関係者に強い衝撃を与えた。今年の夏がこれほどまでに過酷な暑さに見舞われている背景には、エルニーニョ現象からラニーニャ現象への急速な移行と、北太平洋高気圧とチベット高気圧が二重に日本列島を覆う「ダブル高気圧」の形成がある。二つの高圧帯が重なり合うことで、上空から強い下降気流が働き、熱気が逃げ場を失って地上付近に滞留し続けているのだ。
世界規模で見ても、北半球全域で同時多発的な熱波が発生している。地中海沿岸部や北米大陸の一部では最高気温が45度を超え、森林火災の頻発や干ばつの長期化が社会インフラを揺るがす。気候モデルの解析によれば、この世界的な異常気象の背景には、海水温の世界的上昇に伴う偏西風の蛇行が深く関係している。冷気と暖気を分けるバリアが崩れ、熱帯由来の巨大な暖気塊がそのまま極方向へと流れ込んでいる実態が浮き彫りになった。