認知発達論および算数教育学の観点から見ると、公式学習における「丸暗記型」と「概念理解型」の二者択一は、将来的な数学的思考力の伸びしろを大きく左右します。
台形の公式を単なる「記号の呪文」として丸暗記している学習者は、変形図形や文字式への移行時に強い認知的負荷を感じ、立式困難に陥る傾向が顕著です。一方で、「2つ合わせて平行四辺形にする」「対角線で三角形に割る」という図形の再構成能力(幾何学的スキーマ)を体得している学習者は、高校数学の積分による面積導出に至るまで高い適応力を発揮します。
家庭学習や指導現場においては、「公式を覚えているか」をテストするのではなく、「なぜこの公式で面積が出るのかを図を使って他人に説明できるか」を習熟の絶対的判断基準とすることを強く推奨します。