毎年、追悼式の中核をなすのが天皇陛下のお言葉だ。戦後80年の節目を超えた今年2026年のお言葉にも、深い省察と平和への切なる願いが込められた。皇室が示し続けてきた「過去の歴史を正しく学び、語り継ぐ」という姿勢は、風化に抗う精神的な支柱として機能している。
言葉を選び抜き、沈黙の間すらも意味を帯びる陛下のスピーチ。それは政治的な意図を超えた場所から、国民一人ひとりに対して歴史への誠実さを求める。戦後生まれの天皇が、同じく戦後生まれが大半となった国民に向けて発するメッセージは、世代を超えた「記憶の伝言ゲーム」を終わらせないための命綱でもある。