作品発表の主戦場は、デジタル空間へと完全に移行した。X(旧Twitter)でのタイムライン流し見文化において、ユーザーの指を止めさせるには視覚的な一撃が必要となる。ここで強いインパクトを発揮するのが、サムネイルサイズでも一目で異彩を放つホラーアートの世界観だ。
pixivをはじめとする投稿プラットフォームでは、ダーク系のタグが連日盛況を極めている。さらに、デジタルイラストレーション業界全体の技術向上もこれを後押しする。液晶タブレットの普及やペイントソフトの進歩、高度な光彩エフェクトにより、個人クリエイターでも商業アニメや映画のワンシーンのような重厚な作品を制作・発信できる環境が整った。グローバルな拡散力を持つSNS空間が、多様な表現の実験場となっているのだ。