うどんすきの歴史を紐解くと、その起源は大正末期から昭和初期の大阪に遡ります。うどんすき発祥と歴史まとめにおける中心的存在が、老舗料亭「美々卯(みみう)」の約200年の歴史を持つ麺類割烹の技です。当時、宴席の締めに供されていたうどんを「最初から贅沢な具材と共に出汁で煮込みながら楽しむ鍋仕立て」へと昇華させ、1928(昭和3)年に「うどんすき」として商標登録されたのが始まりとされています。
一般の鍋料理と混同されがちですが、うどんすきと寄せ鍋の決定的な違いは、鍋の中における「主役の定義」と「出汁の設計」にあります。寄せ鍋は多種多様な具材から溶け出る出汁そのものを味わい、最後に雑炊や麺で締めるのが一般的です。一方、うどんすきは「うどんを最も美味しく食べるための鍋」として設計されており、最初からうどんを鍋に投入し、具材の旨味が移った出汁を含ませながら食べ進めます。そのため、具材が煮崩れず、出汁が煮詰まっても塩辛くならない緻密な塩分コントロールが求められます。