この歴史的名作を生み出す原動力となったのが、直木賞作家・石田衣良による原作小説と、当時気鋭の劇作家として頭角を現していた宮藤官九郎による変幻自在な脚本の化学反応だ。原作が持つ都市の闇や若者たちの切実な孤独感に、宮藤特有のテンポの良い会話劇とブラックユーモアが注入され、唯一無二のクライムサスペンスとして再構築された。
特にプロデューサー陣を含めた制作陣の目利きは神がかっていた。池袋という都市空間を舞台に、暴力と友情、裏切りが交錯するスリリングな物語を紡ぎ出しつつ、若者の生の感情を一切の加減なしに描写。当時のTBS制作陣が提示した攻めの姿勢は、現在の地上波では再現不可能と言われるほどの自由度と熱気に満ちあふれていた。