単に体重を10kg増やすだけであれば、カロリー過多の食事を続ければ事足ります。しかし、佐野勇斗が成し遂げたのは「脂肪で肥大化させた後、筋肉のみを残して削ぎ落とす」という、プロアスリートやボディビルダーさながらの本格的なクリーンバルクと除脂肪でした。
彼の肉体改造における土台は、一朝一夕で作られたものではありません。佐野は2018年11月15日の公式Instagram投稿において、すでに筋トレへ本格的に向き合っていた事実を明かしています。
「今年の3月に筋トレしてた時の写真です 知り合いのトレーナー、しょうたさんの元で筋トレさせてもらってました。」
プロのパーソナルトレーナーによる解剖学に基づいたフォーム指導を受け、基礎的な筋力とフォームの正確性を若手時代から培っていたことが、短期間での爆発的な増量と減量を成功させた構造的勝因といえます。
具体的なトレーニングメニューにおいて中核を成したのは、大筋群を狙い撃ちにするコンパウンド種目(多関節運動)です。人体の中で最大級の体積を誇る「大腿四頭筋」や臀筋群をフル稼働させるバーベルスクワット、大胸筋を立体的に発達させるベンチプレス、背面の厚みを作るデッドリフトを中心に、基礎代謝を極限まで引き上げる構成が組まれました。下半身を極太にするのではなく、舞台やライブでの機動性を損なわない範囲で強靭な足腰を作り上げる配慮もなされていました。
食事管理においては、高タンパク・中炭水化物・低脂質を徹底。体重1kgあたり2〜2.5g相当のタンパク質を確保するため、鶏むね肉、牛赤身肉、卵白に加えて、ホエイプロテインとアミノ酸(EAA/BCAA)をタイムスケジュールに沿って摂取。増量期から減量期へと移行するフェーズでは、塩分と炭水化物の摂取タイミングをコントロールし、皮下脂肪を限界まで削ることで、推計体脂肪率8〜10%前後のキレのあるシックスパックを浮き彫りにさせました。