川下りと聞くと、過去に他地域(天竜川や保津川など)で発生した転覆事故の報道を思い出し、「鬼怒川ライン下り事故の真相はどうなのか」「転覆などの重大事故は起きていないのか」と身構えてしまう方がいるのも無理はありません。
結論から申し上げると、鬼怒川ライン下りにおいて過去に死亡を伴うような重大転覆事故は発生していません。ネット上で「危険」「事故」といった不穏なワードが検索上位に現れる背景には、他水域での事故事案に端を発した全国的な川下り舟への警戒感や、急流ポイントのスリルが独り歩きした結果という側面が強くあります。
現在、運営元では国土交通省の安全基準に準拠した厳格な運航ルールを確立しています。すべての乗船客に対して国土交通省型式承認の救命胴衣(ライフジャケット)の着用が義務付けられているほか、船頭への救助訓練や操船技術の講習がシーズン前後に幾度となく重ねられています。また、上流にある川治ダム・川俣ダム・湯西川ダム・五十里ダムの放水情報や水位変動をリアルタイムで監視しており、少しでも規定の水位を超過した場合は即座に見合わせる二重三重の安全網が敷かれています。