インターネット上の検索エンジンで作品名を打ち込むと、サジェストに「放送終了 理由」や「打ち切り」といった不穏なワードが浮上することがあります。視聴者の間で突然の幕引きに映った背景には、NHK Eテレ特有の編成事情と作品自体のシリーズ設計がありました。
制作関係者の証言や公式発表のアーカイブを精査すると、本作は2021年4月から2023年3月までの丸2年間、全64話にわたって放送されており、当初から綿密に組まれた制作スケジュールのマイルストーンをすべて達成しています。物語の骨子である「宇宙アカデミーでのパイロット科・アニマルサイエンス科の成長譚」は、宇宙を目指す仲間たちの絆が一定の節目を迎えるところまで丁寧に描き切られており、視聴率の不振や予算都合で急遽打ち切られたという噂は事実に反します。
では、なぜ「打ち切り」という憶測が流布したのでしょうか。要因は大きく2点存在します。1つ目は、放送枠が土曜朝から水曜夕方へと移動するなど、Eテレの改編期に伴うタイムテーブル変更が重なり、一部のライト層が「急に見失った」と錯覚したこと。2つ目は、原作のにしむらゆうじによるウェブコミック連載がその後も継続していたため、「原作が続いているのにアニメが終わるのはおかしい」と捉えたファンが存在したためです。実態は、全64話という長尺で丁寧に制作された極めて計画的で円満なシリーズ完結でした。