年末のゴミ収集現場では、毎年どのような混乱が起きているのでしょうか。市内の集積所や清掃行政関係者の取材から、繰り返される生々しい実態が浮き彫りになってきます。
行徳地区の集積所を管理する自治会長の一人は、重い口を開いて当時の惨状を語ってくれました。
「一昨年の12月31日の朝、集積所を見回りに行って言葉を失いました。収集が29日に終わっているにもかかわらず、燃やすごみの袋が山積みにされていたのです。年末年始の休業中、回収車が来ないと分かっていながら置いていく人が後を絶ちません。カラスや野良猫に袋を破られ、カニの殻や生魚の内臓が道路一面に散乱し、異臭が漂う中で正月三が日を過ごすことになりました。最終的に近所の有志で片付ける羽目になり、本当にやり切れない思いでした」
SNS上でも年末になると、「粗大ごみの電話が50回かけても繋がらない」「クリーンセンターの予約が取れず、壊れたコタツと年を越すことが確定した」「仕事納めが30日だったため、月水金地区の燃やすごみ最終日に間に合わなかった」といった悲痛な投稿が相次ぎます。
市民が陥りがちな最大の誤解は、「12月31日までは何かしらのゴミ収集が行われているはずだ」という根拠のない思い込みです。市川市のような人口過密都市では、収集作業員の労働環境維持や最終処分場の受入限界から、年末ギリギリの収集は極めて限定的です。カレンダーの確認を怠り、前夜にゴミを出してしまう行為は、近隣住民との深刻な関係悪化を招くだけでなく、放火などの犯罪を誘発する重大な生活リスクとなります。