沖ノ鳥島護岸工事の真相|莫大な費用を投じ国境を守り抜く理由とは

沖ノ鳥島護岸工事の真相|莫大な費用を投じ国境を守り抜く理由とは

沖ノ鳥島護岸工事の真相|莫大な費用を投じ国境を守り抜く理由とはにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

沖ノ鳥島を巡る国際情勢において、長年激しい対立点となっているのが中国の岩礁主張です。中国政府は2000年代初頭から、国際会議の場などで「沖ノ鳥島は島ではなく『岩』に過ぎず、排他的経済水域や大陸棚を有する資格はない」と公式に主張を繰り返してきました。

争点の中心にあるのは、国連海洋法条約(UNCLOS)第121条第3項の規定です。

同条項には「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない」と明記されています。中国側はこの文言を根拠に、沖ノ鳥島は満潮時にごく小さな面積しか残らず自立した経済活動が成立しないため、領海(12海里)は認められても、外側に広がる200海里のEEZ設定は国際法違反であると論陣を張っています。

これに対し、日本政府の法的立場は極めて明確です。

第1に、沖ノ鳥島は自然に形成された陸地であり、歴史的記録においても満潮時に海面上に露出していることが確認されている完全な「島」であるという点です。第2に、護岸工事は人工島を一から建設したのではなく、自然の陸地が侵食によって沈むのを防ぐための「原状回復・保全措置」であり、国際法上いかなる禁止規定にも抵触しないという論理です。

2012年には、国連大陸棚限界委員会(CLCS)が沖ノ鳥島を基点とする北側の四国海盆海域について、日本の大陸棚延伸を勧告として採択しました。南側の九州パラオ海嶺南部海域については中韓の異議申し立てにより審議が保留されているものの、EEZ基点としての正当性を国際社会に向けて法理的に積み重ねていく日本の姿勢は揺るぎません。

佐藤 大輔
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佐藤 大輔

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