今回、当編集部は工房の醸造現場へ特別潜入を許された。仕込み部屋に足を踏み入れると、熟成中の梅酒から甘美なフルーティー香が漂う。指揮を執るのは、長年にわたり手作業の調合を守り続ける熟練の梅酒醸造職人だ。
「城州白は果皮が極めて繊細。機械で圧搾するとエグみが出るため、漬け込みから手作業で丁寧に扱う」と職人は語る。余計な添加物を一切使わず、厳選された氷砂糖とベース酒、そして城州白の果実のみでじっくり時間をかけて熟成させる。この工程により、角のないまろやかな酸味と深みのある甘みが生まれるのだ。
近年、特に食通の間で大きな話題を集めているのが、城州白の果肉を贅沢に使用した特製パウンドケーキやコンポートなどの梅スイーツだ。果実本来の爽やかな酸味が生地の甘みと完璧に調和し、高級料亭のデザートとしても引っ張りだこになっている。