日本全国で加速する少子高齢化と過疎化の波。かつて何百人もが暮らしていた集落に、わずか数世帯しか残っていないという現実は、もはや珍しい光景ではない。だが、番組はその過酷な現実を単なる悲劇として消費しない。
年に一度の神楽を舞うために都会から戻る若者たち。数人しかいない保存会で、途絶えさせまいと太鼓の撥を握り続ける古老。何百年と続いてきた「祈り」の形を、自分たちの代で終わらせるわけにはいかないという静かな覚悟がそこにある。限界を迎えた集落の片隅で放たれるその生命の輝きは、都市に住む私たちが失ってしまった「共同体の絆」の本質を鋭く問いかけてくる。