長年『NARUTO』を追いかけてきた読者の間では、連載中から「ナルトはヒロインのサクラと結ばれるのか、それともヒナタなのか」という激しい議論が交わされてきました。ここでは、原作者・岸本斉史氏の一次発言と、SNSや掲示板における実際のファンの声を検証します。
まず注目すべきは、岸本斉史氏がテレビ番組『漫道コバヤシ』や2015年のニューヨーク・コミコン(NYCC)、および公式ガイドブック等のインタビューで明かした裏話です。岸本氏は当時の取材や対談の中で、「ナルトとヒナタが結婚することは、物語のかなり初期の段階から決めていた」と明確に証言しています。一方で、ナルトがサクラに好意を寄せ、サクラも少しずつナルトを認めていくような描写(特にペイン戦後の抱擁など)を入れたことについては、「読者を惑わせるための意図的なミスリード(赤いニシン)として描いた面もある」と語っています。
また、岸本氏は映画『THE LAST』の制作にあたり、「自分は15年間バトル漫画を描いてきたので、息子の立場でナルトを見守るようになってしまい、今さらナルトの恋愛シーンやキスシーンを自分で描くのは気恥ずかしくて仕方がなかった」と率直な心情を吐露しています。そのため映画では脚本家の経塚丸雄氏にラブストーリーの骨格を委ねつつ、映画の核となる「妻が手編みのマフラーを編んでくれた」というエピソードには、岸本氏自身の妻が過去にマフラーを手編みしてプレゼントしてくれた実体験を投影したことを公式インタビューで明かしています。
一方、X(旧Twitter)や5ちゃんねる、Yahoo!知恵袋などのコミュニティにおける視聴者の生の声を分析すると、以下のようなリアルな反応が多数確認できます。
- 肯定派の生の声(SNS・映画レビューより):「誰からも認められず孤独だったナルトを、火影や英雄になるずっと前の『落ちこぼれ』の頃から唯一見つめ続けていたのはヒナタだけ。彼女以外にナルトの伴侶はあり得ない」「アニメ720話の結婚式で、イルカ先生とヒナタが並ぶ姿を見て15年間の思い出が込み上げて号泣した」
- 疑問・戸惑い派の声(知恵袋・掲示板より):「原作漫画だけを読んでいると、699話まで恋愛描写がほとんどないのに700話でいきなり結婚して子供が2人もいるから驚いた」「ペイン戦であれだけ劇的な告白をされたのに、原作本編でナルトが返事をするシーンが描かれなかったのは少し不自然に感じた」
こうした読者の戸惑いは、少年ジャンプ本誌の連載ではバトルと「ナルトとサスケの絆」に焦点を絞り込み、恋愛の決着を劇場版『THE LAST』へ完全に委ねたという構成上の理由から生じたものです。しかし、映画本編を視聴した層からの満足度は極めて高く、興行収入20億円という歴代最高記録がその納得感を裏付けています。