買取価格が暴落する最大の要因は、作品自体のブームの推移と供給過多にある。『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』に代表される社会現象化メガヒット作品は、ブーム最盛期に大量のプライズフィギュアやくじ景品、カプセルトイが市場に投入された。
市場に同じグッズが溢れかえれば、当然ながら中古市場の価格相場は急落する。らしんばん各店のバックヤードには、かつて争奪戦が繰り広げられた人気キャラクターの同一フィギュアが数十個単位で山積みになっているケースも珍しくない。店舗側としては、抱えすぎた在庫を捌くために販売価格を大幅に下げざるを得ず、それに連動して買取価格も底値まで切り下げられる。
「半年前に高値で売れたから今も同じはず」という売り手側の時間感覚と、週単位で市場価値が変動する二次流通の冷酷なスピード感。このギャップこそが、「買い叩かれた」「ひどい店だ」というユーザーの不満を増幅させる最大の構造的要因となっている。