人気が高ければ高いほど、裏社会で蠢くのが「偽物(フェイク)」の存在だ。特に昭和後期のブーム期には、国内外で精巧なレプリカや模造品が大量に製造され、現在もフリマアプリなどで本物と偽って出品される事例が後を絶たない。プロの鑑定士は、一体どこを見て真贋を判定しているのか。
第一のポイントは「印刷の網点と凹凸」だ。本物は繊細なグラビア印刷によって刷られており、ルーペ(拡大鏡)で観察するとインクの粒子が滑らかにグラデーションを描いている。安価なカラーコピーや現代のオフセット印刷による偽物は、規則正しいドット(網点)が見えたり、インクの深みが全く異なる。第二のポイントは「用紙の質感と目打ちの形状」だ。昭和24年当時の粗抄紙特有の繊維の混ざり具合や、打ち抜き機によって開けられたパーフォレーション(目打ちの穴)の不規則な毛羽立ちは、現代の機械では容易に再現できない。さらに、裏面の糊(糊焼けの有無や艶)も決定的な証拠となる。