彼女の歩みを語る上で欠かせないのが、宝塚時代のトップスターとしての伝説的な実績です。1995年に花組トップスターに就任した真矢みきは、それまでの宝塚の伝統に新風を吹き込みました。名写真家・篠山紀信氏による男役としての斬新な撮り下ろし写真集の発売や、つんく♂氏プロデュースによる日本武道館での単独ソロコンサートなど、前例のない挑戦を次々と実現。「宝塚の革命児」として劇団の歴史にその名を刻みました。
当時、娘役トップの純名里沙氏と組んだ『エデンの東』などは、現在でもオールドファンの間で「宝塚史上屈指の名コンビ」と語り継がれています。鑑賞者レビューサイト「みんなのランキング」に寄せられた長年のファンの手記には、「中学生の頃にBSで観たエデンの東のペアに心を奪われ、自分にとって宝塚といえば今も真矢みきしかいない」という熱烈な声が残されており、そのカリスマ性は今なお色褪せていません。
退団後は、30代後半でのゼロからの再スタートという厳しい壁に直面しながらも、ドラマ界で強烈な足跡を残します。最大の転機となった真矢みきのドラマ代表作といえば、2003年公開の映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』の警視正・沖田仁美役です。冷徹でエリート意識の塊のような管理官を見事に演じ切り、劇中の決め台詞とともに強烈なインパクトを与えました。
その後の真矢みきの演技力と評価は、キャリアを重ねるごとに深みを増しています。TBS系ドラマ『クロサギ』での敏腕女性刑事役や、映画・舞台での重厚な演技、近年では母親役や葛藤を抱える大人の女性役など、振り幅の広さで業界内外から高い信頼を獲得。単なる元タカラジェンヌの枠を大きく超えた実力派女優としてのポジションを強固なものにしました。