つかまり立ち練習は本当に必要?理学療法士が明かす発達目安と安全策

つかまり立ち練習は本当に必要?理学療法士が明かす発達目安と安全策

つかまり立ち練習は本当に必要?理学療法士が明かす発達目安と安全策について見逃せない 理由を厳選して解説いたします。

厚生労働省の乳幼児身体発育調査や小児医療機関の臨床データによると、赤ちゃんがつかまり立ちを獲得する時期は生後9カ月〜11カ月頃がボリュームゾーンとされています。早い子では生後6カ月頃から家具に手を伸ばして立ち上がる例もありますが、生後11カ月を過ぎてからゆっくり立ち始める子も珍しくありません。

乳幼児の運動発達目安は、頭部から足先へと順番に進行する「頭尾側への発達勾配」という原則に従います。首すわり、寝返り、おすわり、ズリバイ、ハイハイ、そして「つかまり立ち」へと至る一連のシークエンスは、背骨のS字カーブ形成や股関節周囲の筋肉強化と連動しています。

特に見落とされがちなのが、ハイハイとつかまり立ちの順番です。近年、住宅環境の狭小化やフローリングの普及により、ハイハイの期間が短縮してすぐにつかまり立ちへと移行するケースが報告されています。しかし運動生理学の視点から言えば、四つ這いで床を押し続けるハイハイこそが肩甲帯や骨盤底筋群を鍛える最良のトレーニングです。立ち上がりが遅いように見えても、床を縦横無尽にハイハイしている期間は決して無駄ではありません。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。