婚活支援の現場や各種アンケート調査における当事者の手記、SNSコミュニティの声に耳を澄ますと、独身率の男女差とそこに横たわる本音の乖離が浮き彫りになります。
都内のIT企業に勤務する30代後半の男性会社員は、取材に対し「年収は600万円台あるが、都心の家賃や将来の社会保障費を考えると、自分ひとりで生きるだけで精一杯。婚活市場では『年収〇〇万円以上、共働き希望だが家事も折半』という過密な条件競争に晒され、心底疲弊した」と明かします。男性側の本音には、「家族を養う責任の重圧」と「経済的スペックで品定めされる苦痛」からの逃避が色濃く滲み出ています。
一方で、大手金融機関に勤める30代前半の女性は、次のように心情を吐露します。「自分の収入で十分に自立できている今、わざわざ生活習慣の合わない他人の機嫌を取り、家事負担を抱え込むメリットが見出せない。結婚して不幸になるくらいなら、今の快適な自由を手放したくない」。女性側にとっての結婚しない本音は、「自由とライフスタイルの喪失に対する防衛」に他なりません。
結婚しない理由の本音を突き詰めると、男性は「経済的な自信の欠如」、女性は「生活水準や自由の毀損への警戒」という異なるベクトルを向いており、この双方向のすれ違いが独身増加の最新動向を決定づけています。