『ひとつ屋根の下』を語る上で外せないのが、江口洋介演じる熱血漢の長男「あんちゃん」こと達也と、福山雅治演じるクールで心優しい次男「チイ兄ちゃん」こと雅也の存在だ。正反対の性格を持つ二人が、バラバラになりかけた家族を繋ぎ止めようと奔走する姿は、視聴者の涙を誘い続けた。
特に印象的なのは、家族のピンチに達也が全力で街を走り抜けるシーンや、雅也が葛藤の末に兄弟のために大きな決断を下す場面だ。登場人物たちの目から涙が溢れる瞬間に重なるように『サボテンの花』がフェードインしてくる演出は、まさに神がかっていた。俳優陣の圧倒的な熱量と音楽が見事に溶け合い、日本のテレビドラマ史に残る数々の名場面が生み出された。