中山間地域の傾斜地や清らかな水資源を生かした農業の現場でも、大きな地殻変動が起きている。2026年の雲南市では、アグテック(農業技術)を活用した有機農業のネットワークが全域に広がっており、化学肥料に頼らない持続可能な食の生産が標準となった。
生産された農産物は、市内の小中学校の給食へ優先的に供給されるだけでなく、都市部の高級レストランや海外のオーガニック市場へダイレクトに輸出されている。「食べたものが体をつくり、その食が地域を育てる」というシンプルな理念が、確かな経済価値として還元される仕組みが完成した。地元で採れた新鮮な野菜を味わうこと自体が、最高級の体験価値として評価されている。