チバリーヒルズの現在|バブル崩壊後の廃墟説と激変した豪邸の価格

チバリーヒルズの現在|バブル崩壊後の廃墟説と激変した豪邸の価格

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バブル当時、ワイドショーや女性週刊誌を大いに賑わせたのが「ワンハンドレッドヒルズ 芸能人の購入疑惑」でした。大物お笑い芸人の明石家さんま氏やビートたけし氏、有名演歌歌手や大物スポーツ選手がこぞって「チバリーヒルズに豪邸を購入したらしい」という噂が、半ば既成事実のように語られた時期があります。

しかし、当時の取材記録や登記情報の調査を紐解くと、その大半は販売促進用のプロモーションやメディアの過熱報道が生み出した都市伝説であったことが分かります。テレビ特番のロケ地として使用されたことや、著名人が別荘候補としてモデルハウスの内覧に訪れた事実が尾ひれをつけて拡散されたのが実情です。一部の資産家芸能人が一時期セカンドハウスとして関心を寄せた形跡はあるものの、都心のテレビ局やスタジオへの往復に車で片道1時間半から2時間近くを要する千葉市郊外の立地は、多忙を極めるトップ芸能人が本宅として定住するには極めて不向きでした。

では、現在のワンハンドレッドヒルズ 住民および実際のワンハンドレッドヒルズ 購入者は一体どのような人物なのでしょうか。現地関係者や不動産仲介業者の証言を総合すると、極めて明確な人物像が浮かび上がってきます。

最も多いのは、千葉県内や都内に複数の拠点を構える医療法人の理事長や開業医です。続いて、完全テレワーク体制を構築したIT系企業の経営者、都心の事業を後進に譲って優雅なリタイア生活を送るシニア層の資産家が目立ちます。また、近年では広大な敷地を活かしてプライベートスタジオやアトリエを構えるクリエイター、大型犬の多頭飼育や家庭菜園、大型ガレージでのクラシックカー収集を趣味とする趣味人たちが、都心から適度な距離を置いた本宅兼セカンドハウスとして居を構えています。投機目的の資金は完全に抜け落ち、街の静寂とゆとりを愛する住人が強固なコミュニティを形成しています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。