素材の選定において、モンテッソーリ教育が提唱する「感覚の洗練」は極めて有効な視座を提供する。既成の画用紙だけでなく、麻布、コルク、木片、アルミホイルなど、質感の異なる多様なマテリアルを環境として用意する試みが広がっている。
指先の微細運動(ファインモータースキル)を養う知育玩具の構造を、製作工程へ応用する事例も増えた。洗濯ばさみで紙皿を挟んで太陽に見立てたり、ストローに毛糸を通す「紐通し」の技法を鯉のぼりのうろこ飾りに転用したりすることで、子どもは遊び感覚のまま巧緻性を磨いていく。大人が手を貸しすぎず、子どもの手が自発的に動く仕掛けをあらかじめ環境に組み込んでおくことが、集中力を途切れさせない秘訣だ。