眠れない焦りから無意識にやってしまう日常の行動が、かえって睡眠障害を悪化させているケースが多々あります。特に避けるべき代表例が、ベッドの中でのスマートフォン操作です。画面から発せられる強いブルーライトは、脳の視交叉上核を直撃して「まだ昼間だ」と誤認させ、メラトニンの分泌を激減させます。SNSのタイムラインや動画を眺める行為自体も、脳に新たな情報を与えて過覚醒を加速させる大きな要因です。
また、「時計を何度も確認する」行為も危険です。「もう2時だ、あと4時間しか寝られない」というカウントダウンは強烈な心理的ストレスを生み、交感神経を一気に跳ね上げます。
さらに重要なのが、「眠れないままベッドの中に居続けない」という点です。眠れない状態で何時間も布団の中にいると、脳が「ベッド=眠れなくて苦しい場所」と条件づけ(学習)してしまいます。横になって20分以上経過しても眠れない場合は、思い切って一度ベッドから出てください。薄暗いリビングなどの別の場所へ移動し、ぬるめの白湯を飲むか、退屈な本をめくるなどして、自然な眠気が再び訪れるのを待つのが鉄則です。