公園の芝生広場を奥へ進むと、突如として巨大なマウンドが姿を現す。国指定史跡である岡・銚子塚古墳だ。4世紀後半に築造されたとされる前方後円墳であり、墳長は約92メートル。驚くべきは、古代の権力者が選んだ立地そのものが、現代の私たちが息をのむ絶景パノラマと完全に一致している点だろう。
かつてこの地を治めた首長も、同じように甲府盆地を吹き抜ける風を受け、肥沃な平野を見下ろしていた。後円部の頂上に立つと、足元に広がる桃畑とブドウ畑、その先を取り囲む八ヶ岳や秩父山系の連峰が一望できる。人工的な展望タワーでは決して味わえない、大地そのものと歴史の堆積の上に立っているという感覚が、ここには確かにある。