クリスが辿った激動のキャリアを振り返る上で避けて通れないのが、2014年5月に起きたEXOからの電撃脱退騒動です。当時、中華圏向けユニットEXO-Mのリーダーを務めていたクリスは、初の単独コンサートツアーの開幕直前という極めて異例のタイミングで所属事務所のSMエンターテインメントに対し専属契約無効確認の訴訟を起こしました。
当時明らかになった脱退の決定的な理由として、主に以下の要素が挙げられます。
第一に、個人の体調管理を度外視した過密スケジュールとマネジメントの制限です。クリス側は「個人の成長や健康状態への配慮がなく、活動の選択権が一切与えられなかった」と主張。一方のSM側は「グループ活動よりも中国での個人活動を優先しようとした独断的な行動」と猛反発し、両者の溝は修復不可能なレベルに達していました。
第二に、収益分配の不透明性と海外出身メンバーへの待遇格差への不満です。裁判所による調停が難航する中、2016年に裁判所から提示された和解勧告を受け入れ、「専属契約は2026年まで有効とし、韓国と日本を除く地域での売上の一部をSMに分配する」という形で法的な決着を迎えました。