地方政界に激震を走らせた沼津ウォーターゲート事件の概要は、沼津市議会を舞台に繰り広げられた対立会派間の熾烈な情報工作と政治スキャンダルに端を発します。アメリカのウォーターゲート事件(政敵の事務所への不法侵入と盗聴工作)になぞらえてこう呼ばれるようになった背景には、単なる政策論争を超えた「情報の不正奪取と政治工作」が存在していました。
沼津市は静岡県東部の拠点都市として発展を続ける一方、古くから強固な地盤を持つ複数の政治勢力がしのぎを削ってきた地域です。そうした土壌の中で起きた本事件は、議会内の控室や非公開協議での機密情報が外部に流出し、政敵を失脚させるための謀略として使われた疑惑が持ち上がったことで、全国的な注目を集めることとなりました。
地方自治体の内部で生じたスキャンダルでありながら、港湾都市・沼津の象徴的なランドマーク(水門)の存在とも掛け合わされ、マスコミや市民の間で「沼津ウォーターゲート事件」という呼び名が急速に定着していきました。