作中で長年「生まれつきの病弱」「持病による吐血」と説明されてきた浮竹十四郎の病気の理由には、霊王の存在と密接に関わる凄惨な過去が存在していました。公式記録および劇中描写によると、浮竹は下級貴族・浮竹家の長男として生を受けましたが、わずか3歳のときに重篤な肺病を発症。当時の尸魂界の医療技術では治療が不可能であり、両親からも見放され、肺を失って余命数日という絶望的な状態に陥りました。
その際、迷信深い両親によって東流魂街七十六地区「逆骨」に伝わる土着神の祠へと連れて行かれます。その土着神こそが、太古に天から落ちてきたとされる霊王の右腕「ミミハギ様」でした。浮竹は自らの病んだ「肺」をミミハギ様に差し出す対価として、ミミハギ様の霊力を肺の代わりとして体内に宿し、かろうじて延命を果たしたのです。幼少期の白髪化も、この契約によって引き起こされた変異でした。
この契約によって浮竹は生き長らえたものの、体内では常に異形の神の霊力を抑え込み続けなければならず、激しい戦闘や過度な肉体労働を行うと激痛と喀血に襲われるという過酷な宿命を背負い続けることとなりました。しかし、この「神を体内に宿し続けた」という事実こそが、浮竹が歴代隊長の中でも突出した霊力容量を保持していた根本的な背景でもあります。