では、十分な量を摂取した場合、体内では具体的に何が起きているのでしょうか。その舞台となるのが、人体の化学工場と呼ばれる肝臓のミトコンドリア内に存在する「尿素回路(オルニチンサイクル)」です。
私たちは日々の活動やタンパク質の分解、激しい運動によって、毒性の強い「アンモニア」を体内に発生させています。血中のアンモニア濃度が上昇すると、細胞のエネルギー通貨であるATP(アデノシン三リン酸)の産生が阻害され、脳や全身に強烈な倦怠感やパフォーマンスの低下をもたらします。ここで肝臓の尿素回路とオルニチンが主役となります。オルニチンは、有害なアンモニアを無毒な尿素へと変換して体外へ排泄する代謝サイクルを直接駆動する触媒として機能します。これが、医学的にも説明可能なオルニチン疲労回復のメカニズムの根幹です。
さらに見逃せないのが、二日酔い予防とアルコール代謝に対するアシスト機能です。誤解されがちですが、オルニチン自体はアルコールそのものや有害物質アセトアルデヒドを直接分解する酵素ではありません。アルコールを解毒するためにフル回転している肝臓は莫大なエネルギーを消費し、同時にアンモニア処理能力が低下します。オルニチンを補給して解毒ラインの渋滞を解消することで、肝臓全体の余力を保ち、結果としてオルニチン肝機能改善効果や翌朝のすっきり感を下支えするのです。
また、オルニチンは体内でアルギニンと相互に変換される特性を持ちます。オルニチンとアルギニンの相乗効果によって一酸化窒素(NO)の産生が促進され、血流改善や成長ホルモンの分泌サポートといった副次的なメリットも期待できます。