狂乱とも言える十代・二十代の嵐を乗り越えた後、宮沢りえは劇的な脱皮を遂げる。舞台演劇への本格挑戦や数々の映画出演を通じ、かつてのレッテルを完全に吹き飛ばし、日本を代表する本格派演技派女優としての地位を固めていった。
その実力は映画界でも高く評価され、日本アカデミー賞協会をはじめとする数々の権威ある映画賞で最優秀主演女優賞を何度も受賞するという快挙を成し遂げる。葛藤や孤独を抱えた複雑な人間の心理を繊細かつ大胆に表現する彼女の姿は、多くの監督や観客を唸らせた。若き日の挫折や苦難さえも自身の血肉に変え、作品の深みを支える圧倒的な存在感へと昇華させたのだ。