事態の発端は、週刊誌による一連の過熱報道だった。真実相当性の主張を盾に強気の姿勢を貫く株式会社文藝春秋に対し、原告側は断固とした態度で名誉毀損損害賠償請求訴訟を提起。長年のキャリアと社会的信用を傷つけられたとする主張は、当初から激しい火花を散らした。
原告側代理人が提出した大量の書証に対し、被告側は報道の公共性と公益性を前面に押し出す。双方の主張は平行線をたどり、傍聴席を埋め尽くしたジャーナリストたちの間にも困惑が広がった。真実の追及か、それとも名誉の防衛か。裁判の争点は早期の解決を許さないほど複雑化していった。