球場内の速度表示が「152km/h」を指した瞬間、スタンドからどよめきが沸き起こった。マウンドに立つ2年生エースの右腕から放たれるストレートは、打者の手元で伸びるような軌道を描き、キャッチャーミットを激しく叩く。この日投じた104球のうち、半分以上が150キロを超えていた。
だが、真の凄みは球速そのものではない。ピンチの場面で見せるコントロールのブレのなさと、緩急を自在に操るマウンド度胸だ。カウントを追い込まれても表情一つ変えず、淡々とキャッチャーのサインに頷く姿には、2年生特有の幼さなど微塵も感じられない。