ネット上に氾濫するレモン栽培情報の中には、初心者を惑わせる危険な誤解が紛れ込んでいます。
誤解1:「毎年たくさん切らないと木が老化する」
樹木を活性化させるために強剪定を推奨する言説がありますが、レモンにおいてこれは当てはまりません。レモンの果実1個を育てるためには、健全な緑の葉が最低でも25枚〜30枚必要です。枝を切りすぎて葉の枚数を減らしすぎると、夏場に果実へ送る光合成産物が不足し、ピンポン玉サイズに育った実が黄色くなってポロポロと落ちる「生理落果」を引き起こします。切る量は木全体の枝葉の「2割〜3割以内」に抑えるのが鉄則です。
誤解2:「植え付け1年目からガンガン剪定して実をつける」
苗木を植えてから最初の1〜2年は、木自身の体骨格を作る「育成期間」です。この時期に無理に実をつけさせると、木の成長が止まり寿命を縮めてしまいます。1〜2年目は主枝となる太い骨格枝を3本決めるための切り戻しに留め、花が咲いてもすべて摘み取ります。本格的な収穫と透かし剪定を開始するのは、木が十分に充実する「植え付け3年目以降」が正しいステップです。