全国に1,200店舗以上を展開するB-R サーティワン アイスクリームにおいて、アイスケーキの価格が全国一律ではない決定的な理由は、メーカーが小売価格を拘束しないオープンプライス制の真相に直結しています。独占禁止法が禁じる「再販売価格の拘束」を遵守しつつ、独立採算制を採る各加盟店の健全な利益を担保するためのビジネスモデルが敷かれているためです。
現場取材を進めると、店舗で値段が違う理由は主に3つのコスト要因に集約されます。第1に都心ターミナル駅構内や大型商業施設と、地方のロードサイド店における「坪当たりテナント賃料の格差」。第2に地域別最低賃金に伴う「人件費の差異」。そして第3に、ケーキをマイナス20度以下で厳密に管理し続ける「冷凍設備の維持光熱費」の立地別負担度です。これらの変動費を吸収するため、各オーナーが数百円の幅で販売価格を微調整しています。
2023年当時の経済状況を振り返ると、世界的な生乳取引価格の高騰や包装資材、さらにはケーキの持ち帰りに不可欠なドライアイスの仕入れ価格上昇が重なり、全国の店舗で相次いで価格改定が実施されました。その結果、同じ商品であっても郊外店では3,500円前後で購入できたものが、都心の駅ナカ施設では4,000円の大台に達するといった現象が顕在化したのです。