戦後の日本経済史の裏には、常に警視庁捜査二課による執念の立件劇が存在しました。歴代の重大経済事件まとめを振り返ると、彼らが挑んできた相手の巨大さと、その社会的影響力の大きさが浮き彫りになります。
昭和から平成にかけて列島を揺るがしたリクルート事件やゼネコン汚職事件では、検察特捜部と並び、警視庁二課が徹底した現場捜査を展開。政治家と大企業の間で交わされた未公開株の譲渡や不正なキックバックを暴き出し、公職選挙法や政治資金規正法の抜本的改正へと繋げました。また、バブル崩壊前後に多発したイトマン事件をはじめとする大型特別背任事件では、金融機関を食い物にする総会屋や闇勢力の実態を法廷で立証し、日本のコーポレートガバナンス改革の契機を作りました。
さらに平成から令和にかけては、大手医療法人や公共工事の入札談合、官製談合防止法違反事件の摘発が相次ぎました。関係者の証言によると、談合事件の捜査では「業界内の暗黙の了解」として長年隠蔽されてきた入札調整の割り振りを解明するため、関係者数百人のスケジュール帳やメール送受信履歴を照合する作業が1年以上にわたって続けられたといいます。こうした地道な積み重ねが、税金の不正支出を阻止し、自由競争の公正さを担保する防波堤となってきました。