新型フォレスター(SL型)に対するネガティブな評価を精査すると、批判の多くはクルマ自体の根本的な欠陥ではなく、「先代からの急激な変化」と「ユーザーの期待値とのズレ」に起因していることが見えてきます。主に指摘されている4つの決定的な理由は以下の通りです。
第1の理由は、エクステリアデザインの大胆な刷新に対する賛否両論です。フロントグリルとヘッドライトが一体化した北米テイストのボクシーな造形に対し、初期発表時からSNS等で「フォードなどのアメ車に似ていてスバルらしさが薄れた」「無骨すぎてダサい」といった声が上がりました。従来のタフで機能美を押し出したデザインに愛着を持っていた歴代ファンほど、グローバル市場を見据えたモダンかつ押し出しの強いフロントマスクに強い違和感を抱いた形です。
第2の理由は、車両価格の値上げと乗り出し費用の高騰です。エントリーグレードである「Touring」でも車両本体価格が消費税込385万円からの設定となっており、上位グレードに先進装備やナビ、オプションを追加すると乗り出し価格は450万〜500万円前後に達します。かつて「300万円台前半で手に入る本格高機能SUV」として認知されていたフォレスターを知る層からは、「気軽に買える大衆SUVではなくなった」「高すぎて手が出ない」という不満が噴出しています。
第3の理由は、実燃費に関する期待と現実のギャップです。待望の「スバル ストロングハイブリッド(S:HEV)」が導入され、WLTCモード燃費は19.1km/Lと旧型から大幅に改善されました。しかし、トヨタのRAV4やヤリスクロスなどの2WDハイブリッド車が叩き出すリッター20km超えの低燃費を基準にしていたユーザーからは、「ストロングHVにしては街乗りの実燃費が伸びない」という厳しい評価が下されるケースが見られます。
第4の理由は、インフォテインメントシステムの大型画面集約による操作性です。11.6インチの大型センターディスプレイにエアコン操作や車両設定が統合されたことで、「直感的な物理ダイヤルが減り、運転中の操作に視線移動が必要で使いづらい」「内装の質感がプラスチック基調で価格に見合っていない」といったインテリアへの不満が酷評の要因となっています。