なぜ軽量鋼矢板で大幅コスト削減?重鋼矢板との違いと規格寸法・相場を徹底解説

なぜ軽量鋼矢板で大幅コスト削減?重鋼矢板との違いと規格寸法・相場を徹底解説

なぜ軽量鋼矢板で大幅コスト削減?重鋼矢板との違いと規格寸法・相場を徹底解説についての疑問解決ガイドをお届けします。

軽量鋼矢板が真価を発揮するのが、仮設土留め工および水路護岸工事の現場です。住宅街の狭隘道路におけるガス・上下水道本管敷設や、圃場整備における農業用水路の改修では、大型重機を進入させることができません。そこで小型施工機械と組み合わせた工法が標準化されています。

打設工法の種類と特徴

現場条件に応じて主に以下の工法が使い分けられます。

  • 油圧ショベル直装型バイブロ工法:0.25m³〜0.45m³クラスのバックホウのアーム先端に油圧バイブロアタッチメントを装着。市街地の狭小地でも高い機動力を発揮し、現在最も普及している工法。
  • 小型クレーン懸垂型バイブロ工法:ラフテレーンクレーン等で小型高周波バイブロを吊り下げて打設。矢板長が6mを超える場合や打設点数が多い現場で威力を発揮。
  • サイレントパイラー小型静荷重圧入工法:既設の軽量鋼矢板を反力として油圧で油圧圧入。低騒音・低振動が厳格に求められる病院・学校隣接現場で採用。

標準的な施工手順(ステップ・バイ・ステップ)

施工は計画通りの鉛直精度と通り芯を確保するため、厳格なステップを踏んで進められます。

  • ステップ1(位置出し・導枠設置):掘削芯線に合わせて水糸を張り、H鋼や角パイプを用いた「導枠(ガイドフレーム)」を地上に仮設。この導枠の精度が矢板の倒れや蛇行を防止する生命線となります。
  • ステップ2(建込みおよび初期打設):軽量鋼矢板の先端を地盤に垂直にセットし、自重および微小な振動で初期貫入。鉛直度(許容誤差1%以内)を水準器やトランシットで確認します。
  • ステップ3(本打設・継手噛み合わせ):先行矢板の継手(インターロック)に後続矢板の継手をスライド嵌合させながら所定の深度まで打設。継手内の土砂噛み込みを防ぐため、必要に応じて油脂類を塗布します。
  • ステップ4(掘削および支保工設置):打設完了後、バックホウで土砂を掘削。掘削深さに応じて「腹起し(横矢板材・H鋼)」と「切梁(油圧サポートや鋼管)」を設置し、土圧を支持します。
  • ステップ5(構造物構築および埋め戻し):本設のU字溝、ボックスカルバート、配管などを敷設・打設し、規定の厚さごとに均等に埋め戻し・転圧を実施。
  • ステップ6(軽量鋼矢板の引き抜き撤去):埋め戻し完了後、バイブロハンマで矢板を把持して引き抜き。引き抜き後の空隙(スロット)には、地盤沈下を防ぐため砂や流動化処理土を速やかに充填します。
田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。