多くのリスナーが耳を奪われ、ギタリストがこぞって弾きたがるのが、イントロで炸裂するあの軽快な単音リフです。しかし、市販の楽譜やTAB譜に並ぶ数字をただ押さえて弾くだけでは、原曲のような「腰に響くファンキーな疾走感」は再現できません。
イントロ再現における最大の壁は、音を鳴らすことではなく、鳴らさない音(ミュートと休符)の処理にあります。
原曲のフレーズは、Key=A♭のメジャースケールをベースにした16分音符の跳躍フレーズですが、その土台には常に「チャカチャカ」というゴーストノート(ブラッシング音)が絶え間なく潜んでいます。右手首のストロークを止めてしまったり、ダウンピッキングだけで追おうとすると絶対に指定テンポ(BPM 158)に追いつきません。
現場発信の演奏レッスンでも強調される再現のコツは以下の3点です:
- 右手を16ビートのマシーンにする:右手はテンポに合わせて常に一定速度でオルタネイト(上下運動)を継続させます。空振りと実音ピッキングを機械のように切り替える意識が不可欠です。
- 左手人差し指による余弦ミュート:目的の弦以外は、左手の人差し指の腹で触れて弦鳴りを完全に殺します。これにより、ピックが他の弦を擦っても不協和音にならず、レコードのようなタイトなアタック音が生まれます。
- オクターブの輪郭を意識する:リードギター(岩寺基晴氏のパート)のトーンは、高音域がシャープに抜けるカッティング設定が基本です。低音を削り、中高域をブーストしたクリーントーン〜クランチサウンドを作ることが、シンセシスされたトラックの中で埋もれないポイントです。