本作のエンディングを語る上で欠かせないのが、松山千春が手がけた同名主題歌「君を忘れない」です。映画の公開に合わせて制作されたこのバラードは、オリコンチャートでもロングヒットを記録し、現在では松山千春の代表曲の一つとして世代を超えて歌い継がれています。
制作当時、松山千春は完成前の映画ラッシュフィルムを鑑賞し、散っていった若者たちの無念と、彼らを見送らざるを得なかった人々の痛惜の念に深く心を打たれたと語っています。歌詞に綴られた言葉は、死にゆく者の別れの言葉であると同時に、遺された側が背負う「君の生きた証を決して風化させない」という未来への誓いでもあります。
映画のクライマックスで青空へと消えていく零戦のプロペラ音に重なるように流れ出すイントロは、観る者の感情を強く揺さぶります。歌詞の根底にあるのは国家や戦争のイデオロギーではなく、「個人と個人の絆」「愛する人の名前を呼ぶ切実さ」であり、この普遍的な祈りこそが、映画のメッセージを何倍にも昇華させています。