奔放な生き方を貫いてきた徳光を私生活で支え続けたのが、妻・早苗さんを中心とする強固な家族関係です。徳光家は妻、長男、次男の徳光正行、そして長女の家族構成で知られています。
なかでも、同じくタレント・キャスターとして活動する次男・徳光正行との親子関係は、メディアでもたびたび特集されてきました。父・和夫の正行に対する溺愛ぶりは有名で、成人後も高額な小遣いを渡し続けていたことや、正行が経済的に困窮した際に即座に救いの手を差し伸べたことなど、過保護とも受け取れるエピソードには事欠きません。世間からは「親バカが過ぎる」「息子を甘やかしすぎている」という批判が寄せられることも少なくありませんでした。
しかし、父子の内面に踏み込むと、単なる甘やかしとは異なる複雑な葛藤が見えてきます。偉大すぎる父の背中を追って同じ放送の世界に入った正行にとって、「徳光和夫の息子」という看板は強力な武器であると同時に、常に比較され続ける重圧でもありました。和夫自身も、自分が多忙を極めていた時期に十分な時間を割いてやれなかったという負い目を抱えており、金銭的・物質的な支援はその埋め合わせという心理的側面があったことを吐露しています。近年では正行自身もメディア露出や執筆活動で自らの立ち位置を確立し、父の老いを受け止めながら対等な大人同士のリスペクトに基づく関係へと変化を遂げています。
また、これらの暴走を陰で手綱を締め、家庭を崩壊から守り抜いたのが早苗夫人の存在です。巨額の競馬負けに対しても取り乱すことなく、家計の防波堤となり、心筋梗塞後は徳光の塩分コントロールや服薬管理を徹底的に担いました。徳光が公の場で妻への感謝を涙ながらに口にする背景には、彼女がいなければ今の自分は物理的にも経済的にも存在し得なかったという痛切な自覚があります。