朝顔の花びらには、赤や紫、青を構成する天然色素「アントシアニン」が含まれています。このアントシアニンは酸化酵素の働きや水分の滞留、熱による構造変化に極めて敏感です。電話帳や雑誌に挟む従来の方法では、花びらから水分が抜けるまでに数日から1週間ほどかかってしまい、その間に酵素反応が進んで色素が分解され、茶色や灰色へと濁ってしまいます。
朝顔の押し花で失敗しない最大の理由は、色素が変質する隙を与えない「急速乾燥」にあります。花びらに含まれる水分を一気に追い出し、細胞の活動を瞬時に止めることさえできれば、朝咲いたばかりの澄んだ色合いをそのまま固定できます。水分をいかに手早く取り除くかというアプローチこそが、鮮やかな押し花を完成させる絶対条件です。