麻原彰晃「浮くやつ」の正体とは?空中浮遊写真のトリックと信じた心理を解剖

麻原彰晃「浮くやつ」の正体とは?空中浮遊写真のトリックと信じた心理を解剖

麻原彰晃「浮くやつ」の正体とは?空中浮遊写真のトリックと信じた心理を解剖の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。

あの写真に画像編集やワイヤーアクションなどの大がかりな撮影トリックは使われていない。正体は純粋な「筋肉を使った物理的ジャンプ」である。種明かしの鍵を握るのが、ヨガや東洋武術にみられる身体操作と、息を止める呼吸法「クンバカ」を組み合わせた跳躍運動だ。

麻原が空中浮遊の根拠として主張した「ダルマクンバカ(Dharma Kumbhaka)」とは、呼吸を止めて丹田に意識を集中させ、体内の潜在エネルギー(クンダリニー)を覚醒させる行法を指す。しかし、実際に起きていた物理現象は極めて泥臭い筋力トレーニングの産物だった。

結跏趺坐で足を深く組んだ状態では、両足の甲と太ももが強固にロックされる。この状態で骨盤底筋群、大腰筋、臀筋、そして大腿四頭筋を一瞬で爆発的に収縮させると、床面を膝と足首で強く押し出す反動が生まれ、身体が真上にポンと跳ね上がる。これはインドの伝統的ハタ・ヨガや、1970年代に世界的な広がりを見せた超越瞑想(TM運動)において「ヨーギック・フライング(ヨガ・ホッピング)」と呼ばれていた現象そのものである。

写真で麻原の顔が穏やかに見える理由も判明している。跳躍の瞬間に顔をしかめると「ただ跳んでいるだけ」だと見抜かれてしまうため、麻原は何度も練習を重ね、跳び上がった頂点で首や顔面の筋肉の力を抜き、悟りを開いたような無表情を作る訓練を行っていた。つまり、高速シャッタースピードによる「滞空時間の頂点の切り取り」と「表情のコントロール」こそが、空中浮遊トリックの核心だった。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。