彼女の代名詞とも言える番組が、朝日放送テレビとテレビ朝日が共同制作する夏の風物詩『熱闘甲子園』だ。長年にわたりスポーツキャスターとして番組の顔を務めた彼女は、全国高等学校野球選手権大会の熱戦を連日現場から伝え続けた。
当時の取材現場を知る関係者が語る裏話がある。長島三奈は放送直前まで宿舎やスタンドに足を運び、ベンチ外の控え選手やマネージャーの小さなエピソードを自らのメモに書きつづっていたという。番組が提示した質の高いスポーツドキュメンタリーとしての映像表現は、こうした泥臭く地道な足しげい取材の賜物だった。高校野球を単なる勝敗のドラマに終わらせず、青春の群像劇として昇華させた手腕は鮮烈だ。