午前8時半。まだ周りの田畑が朝靄に包まれている時間帯にもかかわらず、駐車場の枠はとうに埋まっている。パイプ椅子を持参して待機するベテラン組から、スマホでナビ画面を確認しながら不安そうに周囲を見渡す初訪問の若者まで、顔ぶれは様々だ。
「ここに来るために昨夜は仕事を早めに切り上げました」。東京から車を走らせてきたという30代の会社員は、吐く息を白くしながらそう語る。開店は11時だが、その2時間前に並ばなければ第一陣の着席すら危うい。2026年に入り、SNSでの拡散速度がさらに上がったことで、週末ともなれば遠方からの「遠征組」が激増。静かな地方都市の国道沿いに、異様な熱量が立ち込めている。