製造業のイメージが根強い同社だが、現在の稼ぎ頭はエンターテインメント産業である。とりわけ映画・音楽部門の主要拠点は日本ではなく、アメリカ西海岸および東海岸に集中している。
映画事業の要であるコロンビア ピクチャーズは、ハリウッドの大手スタジオとして数々の世界的ヒット作を世界に送り出してきた。アニメーション映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』の記録的な大ヒットは、北米スタジオの圧倒的なクリエイティブ力とマーケティング戦略が結実した好例だ。
配信ビジネスの台頭に伴い、競合するメガプラットフォームとの関係性も変化した。Netflixなどの外部動画配信サービスへのコンテンツ供給を強みとするライセンシング戦略や、アニメ専門配信サービスCrunchyrollの買収と世界的展開は、完全にグローバル市場を照準に合わせた動きである。ハリウッドの経済圏と不可分に結びついた事業構造は、もはや「日本のエンタメ」の枠組みを大きく超えている。