どれほど正当な権利であっても、企業側に多大な迷惑と採用計画の狂いを生じさせる事実に変わりはありません。無用なトラブルを防ぎ、人間としての礼節を尽くすためには、人事担当者への誠意ある謝罪手順を踏むことが絶対条件です。基本原則は「電話で第一報を入れ、その直後に証拠としてメールを送信する」という2段構えのアプローチです。
電話連絡の基本マナーと実践スクリプト
電話をかける時間帯は、企業の始業直後(9:00〜10:00)や昼休憩時(12:00〜13:00)、終業直前(17:30以降)を避けた平日の10:30〜11:30、または14:00〜16:30が最適です。電波状況の良い静かな場所から発信してください。
【内定式後の辞退電話スクリプト】
「お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の(氏名)と申します。採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか」
(担当者に代わった後)
「〇〇様、お忙しいところ恐れ入ります。〇〇大学の(氏名)です。先日は内定式にお招きいただき、誠にありがとうございました。
本日は、大変心苦しいご相談があり、直接お話ししたくお電話いたしました。今、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」
(承諾を得た後)
「内定式に出席させていただき、承諾書も提出いたしましたが、その後、自身の適性と将来のキャリアについて深く熟慮を重ねました結果、大変勝手ながら内定を辞退させていただきたく存じます。
〇〇様をはじめ、貴社の皆様にはこれまで温かいサポートをいただき、内定式まで迎えていただいたにもかかわらず、このような重大なご迷惑をおかけすることとなり、心より深くお詫び申し上げます」
(理由を問われた場合)
「自身の専攻分野と適性を改めて見つめ直す中で、他社よりいただいたご縁(または別の進路)を選択すべきという結論に至りました。大変身勝手な決断であり、申し訳ございません」
担当者が不在の場合は、伝言を頼むのではなく「改めてこちらからお電話いたします」と伝え、同時にメールで第一報を送信します。電話口で感情的な叱責を受けた場合は、決して言い返さず、「ご迷惑をおかけし、お怒りはごもっともです。本当に申し訳ございません」と謝意のみを繰り返し、意思を覆さないことが大切です。
送信エビデンスを残す辞退メール例文
電話で辞退を伝えた後、あるいは不在が続いて電話口で話せなかった場合、解約申し入れの法的証拠(エビデンス)を残すために必ずメールを送信します。以下は、実務上そのまま使用できるフォーマットです。
【件名】:内定辞退のお詫び(〇〇大学・氏名)
〇〇株式会社
人事部 採用担当 〇〇様
大変お世話になっております。
内定をいただいております、〇〇大学〇〇学部の(氏名)です。
先ほどお電話にてお話しさせていただきましたとおり(※電話が繋がらなかった場合は「先ほどお電話を差し上げましたが、ご不在のようでしたのでメールにて失礼いたします」)、大変勝手ながら、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます。
先日の内定式では温かく迎え入れていただき、皆様から温かいお言葉を賜りました。内定承諾書まで提出した身でありながら、その後、自身の将来のキャリアプランを改めて熟考いたしました結果、別の進路へ進む決断に至りました。
内定式を終えたこの時期のご連絡となり、〇〇様をはじめ貴社関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。
本来であれば貴社へ直接お伺いし、直接謝罪すべきところではございますが、取り急ぎ書面にてご連絡申し上げますこと、何卒ご容赦いただけますようお願い申し上げます。
なお、貸与品や受領書類の返送につきましては、ご指示いただき次第、速やかに対応いたします。
末筆ではございますが、貴社のますますのご発展と社員の皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
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氏名:山田 太郎(ヤマダ タロウ)
大学:〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
電話番号:090-XXXX-XXXX
メールアドレス:yamada@example.com
住所:〒XXX-XXXX 東京都〇〇区〇〇 1-2-3
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