当初の予算見積もりを超えて発生した「税収上振れ分」は、一体どこへ消えているのでしょうか。財政法第6条の規定では、決算上の剰余金が生じた場合、その2分の1以上を国の借金である国債の償還財源に充てることが定められています。
しかし現実には、防衛力の抜本的強化に向けた防衛関係費の増額や、少子化対策のための「こども未来戦略」関連予算、さらには相次ぐ物価高騰対策の補正予算へと優先的に振り分けられてきました。日本の普通国債発行残高は1,000兆円の大台を大きく超えており、日銀の金融政策正常化に伴う金利上昇局面においては、将来の国債利払い費の急増が国家財政に極めて強い圧迫をもたらすリスクを孕んでいます。税収が増加しても、それを上回るペースで歳出が拡大していれば、真の財政健全化への道筋は依然として険しいままです。