いくら成形やつなぎが完璧であっても、火加減を誤れば肉は乾き、うま味が流出します。プロが実践する豚こまステーキの固くならない焼き方の鉄則は、「強火を避け、中弱火の蒸し焼きでじっくり熱を通す」ことです。
まず、冷たいフライパンに薄く油を引き、成形した肉を並べてから中火にかけます(コールドスタート)。パチパチと音がしてきたら弱めの中火に落とし、蓋をして3〜4分蒸し焼きにします。蒸気で包み込むことで肉内部の水分蒸発を防ぎながら、中心温度を緩やかに上昇させます。裏返した後は蓋を外し、表面に出てきた余分な脂をキッチンペーパーで丁寧に拭き取りながら、外側をカリッと焼き固めます。このひと手間で豚特有の臭みが消え、キレのある後味に仕上がります。
また、忙しい現代人のライフスタイルに欠かせないのが、豚こまステーキの下味冷凍保存です。豚こま肉に酒、醤油、おろし生姜、片栗粉を揉み込み、ステーキ形状に整えてから1枚ずつラップでぴったりと密閉。ジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫で保存します(保存目安:約3週間)。冷凍庫内の超低温下で調味料が肉の細胞内へゆっくりと浸透する上、水分が氷結する過程で筋組織が適度に緩むため、解凍して焼いた際には作りたて以上に柔らかくジューシーな食感を楽しめます。