かつては特定の集団意識を示すための象徴とされていたヤンキー・不良カルチャー由来の意匠が、今や全く新しい文脈で消費されている。その筆頭が、音楽ライブやアニメイベントにおける推し活・ファンカルチャーとの融合だ。お気に入りのアーティストやキャラクターへの「絶対的な愛」と「忠誠心」を表現する媒体として、金糸や銀糸で覆われた煌びやかなオリジナルウェアが選ばれている。
現地での取材に応じたアパレル関係者は、「かつては厳めしい文字や家紋の刺繍が中心だったが、現在は推しのメンバーカラーを基調とした華やかなグラデーションや、愛あふれるポエム、イラストの精密再現が主流になっている」と語る。自己表現の多様化に伴い、従来の枠組みを超えた意匠が日々誕生しているのだ。